家計が破綻しないマイホーム予算の決め方!「借入限度額」ではなく「手取りと生活費」から逆算する鉄則

資金計画

松谷 英樹

筆者 松谷 英樹

不動産キャリア30年

あなたの描く理想の暮らしを聞かせてください。長所・短所を本音でお伝え致します。難しく感じがちなお金やローンの不安も丁寧にサポートします。納得の家選びを一緒に叶えましょう!

マイホームの購入を検討し始めたとき、真っ先に気になるのが「自分たちは総額いくらまでの家を買っていいのだろう?」という予算の疑問です。

ネット上の情報では「年収の〇倍が目安」「年収〇〇万円なら〇千万円まで借りられる」といった数字をよく見かけますが、その基準をそのまま鵜呑みにして予算を設定するのは非常に危険です。

なぜなら、同じ年収であっても家族構成や支出バランス、お子様の教育方針によって「安心して使える住居費」は世帯ごとに大きく異なるためです。

今回は、将来にわたって無理のない暮らしを守るための「手取り収入と生活費から逆算する正しいマイホーム予算の立て方」を分かりやすく解説します。

1. やってはいけない予算設定:「借入限度額」を総予算にしてしまう罠

金融機関で事前審査を行うと、「借入可能額(銀行が貸せる上限額)」が提示されます。しかし、「借りられる額」と「無理なく返せる額」は全くの別物です。

  • 金融機関の審査基準: 「額面年収」をもとに、生活費や個別の支出事情を考慮せず機械的に上限を算出します。
  • 実際の家計: 税金や社会保険料が引かれた後の「手取り収入」から日々の食費、光熱費、教育費、保険料などを支払わなければなりません。

借入可能額の上限いっぱいまで住宅ローンを組んでしまうと、入居後に趣味や旅行を我慢せざるを得なくなったり、急な出費に対応できなくなったりするリスクが生じます。

2. ステップ①:「手取り月収」から毎月の住居費上限を割り出す

安全な予算を立てる第一歩は、ボーナスをあてにせず**「毎月の手取り収入」**をベースに考えることです。

一般的に、生活のゆとりを保ちながら将来の貯蓄を継続できる毎月の住居費の目安は、手取り月収の20〜25%以内と言われています。

世帯の手取り月収 住居費の目安(20〜25%) 家計のゆとり度
手取り25万円 約5.0万〜6.2万円 貯蓄を優先し、固定費を抑える計画が安全
手取り35万円 約7.0万〜8.7万円 教育費の積立と両立しやすい標準バランス
手取り45万円 約9.0万〜11.2万円 将来の金利上昇や繰上返済にも対応しやすい

3. ステップ②:住宅ローン以外にかかる「購入後の固定支出」を差し引く

上記の「住居費の目安」をそのままローンの月々返済額にしてはいけません。マイホームを持つと、賃貸時代にはなかった追加の固定費が毎月発生します。

  • 固定資産税・都市計画税: 年間10万〜15万円程度(月あたり約1万〜1.5万円)を積み立てておく必要があります。
  • 将来の修繕積立費: 一戸建ての場合、外壁や屋根、給湯器の更新に備えて月1万〜1.5万円程度を自主的に別口座へ貯蓄しておくのが理想です(マンションの場合は毎月の修繕積立金・管理費が発生します)。
  • 火災保険・地震保険料の更新費用: 定期的な更新費用も考慮しておきます。

つまり、毎月の住居費上限が8万円の場合、住宅ローンの返済額自体は「月々6.5万円程度」に設定するのが最も安全な計算になります。

4. ステップ③:将来の教育費や老後資金の貯蓄枠を確保する

住宅購入時点で収支がギリギリの計画を立ててしまうと、お子様の進学時や車の買い替えタイミングで家計が苦しくなります。

  • お子様が高校・大学へ進学するピーク期(学費負担の増大)
  • 定年退職時の住宅ローン残債(退職金だけに頼らない返済スケジュール)
  • 共働き世帯における産休・育休中の収入一時減

「現在の生活費」だけでなく、向こう10年〜20年の間に訪れる大きなライフイベントを見据えて、毎月一定額を貯蓄へ回せる余白を残しておくことが重要です。

5. 頭金は全額使っていい?手元に残すべき「生活防衛資金」

「借入額を減らしたいから、貯金をすべて頭金に入れたい」と考える方もいらっしゃいますが、手元の現金をゼロにしてしまうのは避けるべきです。

予期せぬケガや病気、急な休職や家電の故障などに備え、最低でも「生活費の半年〜1年分」の現金は生活防衛資金として手元に残しておくことを推奨します。

諸費用や新生活の引越し費用を差し引いた上で、生活防衛資金を確保し、余剰となった資金を頭金に充てるのが堅実な進め方です。

6. まとめ:自分たち家族だけの安全な予算ラインを見つけよう

マイホームの予算決めは、「いくら借りられるか」ではなく「どんな暮らしを維持していきたいか」を出発点にするのが成功の鍵です。

ご家族の将来設計に寄り添い、無理のない資金計画を一緒に組み立ててくれる専門家に相談しながら、安心して暮らせる住まい探しを進めていきましょう。

住宅情報センター

住まいのことなら 住宅情報センターへ

住宅ローンの返済シミュレーション・資金計画のご相談はすべて無料です。
お客様のご希望条件に合わせた「ぴったりの物件紹介」から、大切なご自宅・土地の「無料売却査定」まで幅広く承っております。
防府市・山口市・周南市周辺エリアの不動産事情に精通したスタッフが丁寧にお応えしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

住宅情報センター

〒747-0037 山口県防府市八王子1丁目16-5 C03(山陽本線 防府駅 徒歩4分)

営業時間:【平日】10:00〜17:00 【土日祝】10:00〜18:00 / 定休日:水曜日・木曜日

TEL:0835-61-1005 / FAX:0835-61-1035 / メール:info@jj-center.jp

国土交通大臣(1)第11206号

”資金計画”おすすめ記事

  • 「ペアローン」と「連帯債務」の落とし穴!共働き夫婦が住宅ローンで後悔しないための注意点の画像

    「ペアローン」と「連帯債務」の落とし穴!共働き夫婦が住宅ローンで後悔しないための注意点

    資金計画

  • 【年収別】住宅ローンの適正予算はいくら?購入時・購入後にかかる「諸費用」の全貌も解説の画像

    【年収別】住宅ローンの適正予算はいくら?購入時・購入後にかかる「諸費用」の全貌も解説

    資金計画

  • 頭金ゼロでも家は買える?マイホーム購入時の「自己資金」に関するホンネの画像

    頭金ゼロでも家は買える?マイホーム購入時の「自己資金」に関するホンネ

    資金計画

もっと見る